千代田区長、百条委で証人尋問マンション購入「手続きは次男」と主張 - 東京新聞

千代田区議会百条委員会で証人尋問に臨む石川雅己区長（手前）

　千代田区の石川雅己区長が家族と共有するマンションの一室が、一般に販売されない「事業協力者住戸」と呼ばれる部屋だった問題について調査している区議会の「百条委員会」は十六日、石川区長を証人尋問し、購入の経緯を問いただした。石川区長は「手続きは次男がした。自分は関わっていない」と、これまでの主張を繰り返した。

　マンションは容積率が緩和される区の「総合設計制度」の許可を受けている。区長は、六十七平方メートルの約一億一千万円の部屋を妻、次男と共同で購入した。

　百条委では、区長の次男らが二〇一五年十一月、モデルルームを見学し、希望する部屋の階やタイプを伝えていたことを示す、販売会社からの提出資料が示された。翌年一月九日のマンション価格表では、この希望に近い部屋が「事業協力者住戸」と記載されていたため「優先対応」を受けたのではないか、と追及があった。

　区長は、次男が持っていた同日のマンション価格表には「事業協力者住戸」と書いていなかったと主張。事情は「分からない」とした。一方で「業者から具体的な説明を受けていれば、私としてはストップをかけていたかもしれない」と述べ、一般販売されない部屋の購入に問題があったことを認めた。

　百条委は、来月中にも区長の次男を尋問する方針。　（浅田晃弘）