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健康マージャンにシニア層注目 健康や交流 「商機」新規開店も - 山陽新聞

健康マージャンを楽しむ愛好者ら。初級コースは女性参加者の姿が目立つ=岡山市北区下中野、ロイヤルマージャンCL

健康マージャンを楽しむ愛好者ら。初級コースは女性参加者の姿が目立つ=岡山市北区下中野、ロイヤルマージャンCL

公共交通機関で訪れやすいよう、岡山市中心部の表町商店街内にオープンした「岡山健康マージャン」

公共交通機関で訪れやすいよう、岡山市中心部の表町商店街内にオープンした「岡山健康マージャン」

 紫煙が立ちこめた部屋で、夜通し勝負する男たち-。マージャンと聞くと、こんな光景を思い浮かべる人は少なくないだろう。こうしたマイナスイメージを排除し、「(お金を)賭けない、(酒を)飲まない、(たばこを)吸わない」を合言葉とする「健康マージャン」が、岡山県内で人気を高めている。指と頭を同時に使うことで認知症予防につながるとして、シニア層が注目。定年退職後の仲間づくりに役立つことも口コミで広がっており、愛好者数増に拍車を掛けている。その人気ぶりをビジネスチャンスと捉え、新たに健康マージャン店経営に乗り出したケースもある。

 「こりゃどうすりゃええんかな?」「先生、ちょっと来て」-。岡山市北区下中野のマージャン店「ロイヤルマージャンCL」は、和やかな雰囲気に包まれていた。同店が毎週火曜午後に開いている「健康マージャン 初級コース」のひとこまだ。

■卓を囲んで友達づくり


 60、70歳代を中心に毎回20~30人が集まる同コース。男女比は半々か、わずかに女性が少ない程度。4人一組で卓を囲む中、初心者たちは「先生」こと同店スタッフから手ほどきを受けたり、他の参加者に教えてもらったりしながら楽しむ。もちろん禁煙。全自動卓のそばにある灰皿は、スマートフォンや紙コップといった小物を置くスペースと化している。

 倉敷市から毎週、夫と一緒に通っている女性(77)が健康マージャンを始めたのは、2年ほど前のこと。最初は夫に付き添っていただけだったが、「退屈しのぎで試しにやってみたら面白くて」。当時は高松市から引っ越してきたばかりで周囲に知り合いがおらず、寂しい思いをしていたが「参加者同士でいろんな話を弾ませているうち、お互いの家を行き来し合うような友達ができた」と笑顔を見せる。また、岡山市北区の72歳男性は「将棋や囲碁と違って運に左右される部分が大きく、初心者が上級者に勝つチャンスがあるのも人気の理由では」と言う。

 同店は1993年オープン。マージャン人口が先細る中、2012年に健康マージャンを取り入れた。現在はレベル別の4コースに毎週計約90人が訪れており、「参加者数は年々順調に伸びている。1時間当たり400円程度で楽しめることもあり、口コミで見学・体験で訪れた初心者が“常連化”することは珍しくない」と経営者の後藤修二さん(62)。近年は近隣エリアの公民館やカルチャー教室で講師を務めるほか、県北地域からの講座開設希望も寄せられるなど、人気の広がりを実感するという。

■脳年齢「3歳若い」


 1988年に東京で始まった健康マージャン。ルールは通常のマージャンと同じだが、日本健康麻将(マージャン)協会(事務局・東京都千代田区)によると「賭けない、飲まない、吸わない」に加え、「自分に厳しく、他人に優しく」を心掛ける▽ゲーム前には「よろしくお願いします」、終了後は「ありがとうございました」とあいさつする-など10箇条のマナー順守を求めているのが特徴だ。

 役作りや点数計算で頭を使うだけでなく、牌を扱う際に指先を動かすため、脳の活性化に役立つとして注目を集めてきた。同協会の研究委託を受け、諏訪東京理科大(長野県茅野市)の篠原菊紀教授(脳科学)が健康マージャンをしている人たちを調査した結果、脳年齢は実年齢より3歳若いというデータもある。また、2007年に全国健康福祉祭(ねんりんピック、厚生労働省など主催)、18年には国民文化祭(文化庁など主催)のプログラムに採用されるなど“国のお墨付き”を得たことも人気に拍車をかけているようだ。

 同協会に登録している健康マージャン会場は全国約90カ所あるが、これとは別にカルチャー教室や公民館などで楽しんでいる人の数は含まれておらず、全国の愛好者数は同協会でも把握できていない。協会事務局の戸構亮さん(46)は「協会が主催するオープン戦には全国で年間延べ13万人が参加している。少なくともその数倍の方々が健康マージャンを楽しんでいるだろう。私自身、各地で指導する機会が年を追うごとに多くなっており、愛好者は右肩上がりで増えているのは間違いない」と話す。

■多世代交流にも期待


 岡山シンフォニービル(岡山市北区表町)のほど近く。表町商店街内の空き店舗が昨年11月末、健康マージャンが楽しめるスポットに生まれ変わった。その名はずばり「岡山健康マージャン」。代表の高辻勉さん(60)によると、高齢化の進展と歩調を合わせるように健康マージャン愛好者が増えていることに着目、「市場的に見込みがある」と新規出店した。お年寄りが公共交通機関や自転車、徒歩で訪れやすいよう立地にこだわり、「健全にマージャンを楽しんでいる姿をPRするため」アーケードからガラス越しに店内が見えるようにした。

 12月末まで「初回無料」とし、その後のリピート率は6~7割。近所の89歳女性が週3回やって来るなど固定ファンが多い。順調な滑り出しに一定の手ごたえを感じており、高辻さんは「将来的には倉敷市などにも進出できれば」とさらなる出店計画を練る。

 こうした中、日本麻将協会は「今後は多世代交流の場としてさらに活性化させる」との方針を打ち出し、子どもを向け教室に力を入れる考えだ。岡山県内では昨年8月、普及活動の担い手となる一般社団法人「岡山県健康マージャン協会」(事務局・ロイヤルマージャンCL内)が発足。老若男女を問わず参加できる教室・イベントを開いたり、指導者の養成・派遣などに取り組んでいくことにしており、同協会の籾岡孝彦専務理事(36)は「健康寿命の増進や介護予防、生涯学習の推進など、健康マージャンには計り知れない効果がある。普及活動を通じて、社会に貢献していきたい」と話す。

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February 03, 2020 at 01:00PM
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