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決算期商戦で勝利するための最短購入メソッド - Goo-net(グーネット)

中古車購入[2020.02.09 UP]

決算期商戦で勝利するための最短購入メソッド

購入メソッドのイメージ画像

令和2年もあっという間に2ヶ月が経過して、いよいよ3月。3月といえば年度末、そして多くの企業において「決算期」とされる時期だ。しかし決算期といえば、「クルマを安く買える」という定説もまことしやかに聞かれており、現在、新規購入や買い替えを考えているユーザーにとっては気になる時期でもある。ただ、あと1ヶ月程度しか時間がないなかで、はたして物件選びから、契約、そして納車まで済ませることが可能だろうか。そこで今回の特集では、そもそも決算期の購入が得か否かを考えながら、1ヶ月間で購入を済ませるための短期購入のメソッド(方法論)を学んでいこう。
(掲載されている内容はグー本誌2020年3月号の内容です)

この記事の目次

【決算期】

企業が決算を行う営業年度末や会計期末の時期のこと。国の予算時期に合わせて予算を組みやすいため、3月と12月に設定する企業が多い。

第一の視点:まずは周囲の状況を確認しながら戦略を立てる
課題1:購入するための時間が少ない
掘り出し物(プライスは安いがクオリティが高い)を探す →ただしその数は少ない
現実 ←→ 理想

安い物件
{メリット}支出が少なくて済む/探し出した満足度が高い/多少の低品質は諦められる
{デメリット}掘り出し物の数は少ない/程度が悪く故障する可能性が高い/物件を探すのに手間がかかる

高い物件
{メリット}物件数がそれなりに揃っている/程度が良くて故障する可能性は低い/物件を探す時間や手間が少なくて済む
{デメリット}支出が多くなる/お得感があまり感じられない/故障やトラブル時はショックが大きい

知らなきゃ損する! 決算期購入のウソ・ホント!!

 まずは、さまざまな噂が囁かれる「決算期購入」の基本から。よく聞かれる定説というのが、決算期は中古車販売店にもノルマや締めがあって、どうしても3月中に契約数を増やしたい販売店側が、価格を安くしたり、値引きをしてくれがちになるというものだ。  この説、結論から言えば、ウソともホントとも言い切れない。なぜならそういったノルマのある販売店もあれば、決算期の影響がない販売店もあるからだ。ただ一方で、この時期ならではの特徴というものも、もちろん存在する。値引きはどう引き出すか、流通台数はどうか、どんな車種が狙い目か、そのあたりも後述していこう。

・決算期は1年を通して最も安く中古車を買える時期である? →ウソ!

販売店ごとに異なるこの時期の対応
新車に関していえばホントだが、中古車に関してはそうとも言い切れない。販売店ごとに決算の有無は異なるし、この時期は春の新生活に向けて「早く欲しい」というユーザーも多いため、逆に強気にでる販売店だってある。

・3月は需要が最も多い時期のため、販売店の在庫も多い? →ホント!

拡販期に向けて在庫を増強する
総じてみれば、これは間違っていない。やはり4月から新しいクルマが必要になるという人は多く、それに対応して、できるだけ台数を多く売りたいという意図があるため、販売店側も1から2月くらいから在庫を増やし始めるからだ。

・中古車を購入する際、1ヶ月で納車まで済ませるのは可能? →ホント!

必要なのは運とフットワークの良さ
物件の状態が良く、タイミングさえ合えば、実現するだろう。まず探している条件に合う物件がすぐ見つかるかどうか。その後は、できるだけ早く書類を用意し、必要のないサービスや整備などを省けば、短期納車がかなう。

・3月に購入しても4月に購入しても、自動車税は変わらない? →ウソ!

3月購入なら3月分も支払う
自動車税は4月1日時点での所有者に課されるものだが、3月中に購入すると月割りで1ヶ月分多く支払うことになる。そういう意味では、月初の納車を狙うのがお得ともいえる。ちなみに、軽自動車には月割制度はない。

・時間がないため、購入車の検索条件を緩くするべき? →ウソ!

後で後悔のない決断をしよう
3月中の購入を狙うなら、できるだけ早めに物件を見つけ出したいところだが、そのために購入条件を緩くするのは本末転倒だ。急ぎ過ぎて不満の残る物件を購入しても意味がない。「あとで後悔しない」決断を下したい。

決算期の値引き論。

そもそも中古車購入において値引きはあまりみられないが、 決算期という特殊な時期に限っては、値引きを引き出せることもある。 どうしたら値引きを引き出しやすくなるか、さまざまな条件とその方法を考えてみたい。

金額交渉よりも可能性を高めることに注力しよう

 新車の場合、N-BOXやセレナといった人気車種や値引き販売をしていない車種を除けば、おおむね車両本体価格の10%程度の値引きが獲得できる。中古車は同条件の物件が存在しないので定価がなく、販売店の価格設定基準によっては値引きをほとんどしていない場合もある。とはいえ、値引きしてくれる可能性は決してゼロではない。中古車購入における値引き獲得は、その可能性を高めることだと考えよう。
 可能性を上げる条件はいくつかある。たとえば、購入時期。多くの企業がその年の売り上げを決定する最後の時期である、いわゆる決算期にあたる3月は販売店も売り込みに注力する。自販連のデータによると中古車の登録が最も多いのは3月で、41万5897台となっている。3月に新車を購入したユーザーが、車検を迎えて代替えすることも影響しているが、売れる時期にはきっちり売りたいと考える販売店が多いのも事実だ。大幅値引きを獲得できるわけではないが、値引き交渉が実を結ぶ可能性が高まるという点では、決算期が買う側にとって好機になるというのは間違った見方ではない。

そもそも中古車に値引きはあるのか?

 店舗ごとの販売方針にもよるが、中古車では値引きの獲得は期待薄だ。中古車は各個体の年式や走行距離、装備内容が異なり、価格は販売店が独自に決めているので、新車のように車両価格の10%程度といった値引きに関する基準がない。また、2つと同じ個体がない中古車では、ユーザーが値引き額を購入の決め手とすることがないというのも、値引きが積極的に行われない理由である。

どんな物件を狙うべき?

中古車の画像

さまざまな情報から相場動向を把握するべし
 少しでもお得に購入したいと考えるなら、販売価格が相場よりも高めに設定されている車両や長期在庫されている物件を狙うといいだろう。販売店としてはいずれ表示価格を引き下げなければならない物件なので、値引き交渉を持ちかける価値はある。ただし、車両本体価格が50万円以下の中古車は、販売店が得られる利益が多くないので、値引きに応じる可能性は低い。いずれにしても相場の動向、車両の適正価格といった情報を事前に把握しておくことが肝要だ。

物件の見るべきポイントは?

エンジンを見る画像

販売店のサービスも要チェック
 年式や走行距離といった、販売価格を決定する要素を確認しよう。それらが相場よりも高く表示されているなら、交渉の余地はあると判断していいだろう。また、金額面のメリットだけにこだわらず、アフターの用品やボディ補修のサービスなどを求めるのも手だ。タイヤやバッテリー消耗品の状態を確認して交換時期が近いなら、交渉次第で無償交換してもらえれば結果的に得することになる。ただし、あくまでも「購入する」ことが前提であるというのは肝に銘じておきたい。

店員との交渉方法は?

購入の意思をはっきりと伝えることが重要
 値引き交渉は、商談のテーブルについてから始めるのがセオリーだ。最初に物件に表示されている金額を見ただけで、「どれくらい値引きがあるの?」と訪ねても、販売店のスタッフは値引き額を提示してくれないだろう。それどころか、冷やかしだと思われることもある。見積書を作ってもらい、自分に「購入する意思がある」ことを理解してもらうことが重要だ。そのうえで見積書に明記された支払額をベースに交渉したほうが、商談はスムーズに進む。

値引きで一番のポイントとなるのは? 決算期に狙うべき販売店とはどんな店?

決算期に値引きの可能性が無いわけではないと分かったところで、 次にどのような販売店が狙い目となるか分析していこう。 各種存在する中古車販売店の形態ごとに、 決算期の対応や売り方は異なってくるものだ。

店選びは値引きだけでなく購入時の満足感を最優先
 中古車販売店にはそれぞれ特徴があり、それらを考慮したうえで選択するといい。特に決算期の購入は、短期決戦の様相が強くなるので、店舗の対応力というのが販売店選びで重要視されることになる。決算を意識しがちなディーラー系販売店は値引きが獲得できる可能性は多少高くなるかもしれないが、物件の条件や状態にも左右されるため、明確に「この販売店は値引きが獲得しやすい」とは断言しづらい。値引きにこだわり過ぎず、条件に合った物件を手にすることの満足感を優先すべきだ。

大規模販売店

駐車場の画像

メリット…大量の在庫を所有しているので、多くの物件を比較できる。自社のネットワークを生かし、系列店舗の車種も候補として検討できる。
デメリット…在庫が大量なのはいいが、管理が行き届いていない場合がある。同一車種で候補が複数台になると状態や条件で迷うこともしばしば。

一般的販売店

中古車店の画像

メリット…ユーザーの細かいニーズに対して臨機応変に対応してくれる店舗が多い。在庫は少ないが要望に応じた車種を仕入れてくることもある。
デメリット…店舗の規模が大きくないので、展示車に限りがある。実車を見たうえで購入検討ができないのは、中古車ビギナーにはハードルが高い。

ディーラー系販売店

ディーラー系販売店の画像

メリット…自動車メーカーの看板を掲げているので安心感は得られる。物件の素性が確かで、保証や整備体制についてもしっかりしている。
デメリット…質にこだわった物件が多いため、一般的な中古車販売店よりも価格が高く設定されていることが多い。安く買いたい人には不向き。

販売店を訪れるタイミングだって重要だ!

 決算期が“売れる時期”ということは、それだけクルマを買おうと動いている人が多いということになる。決算期=繁忙期なので、販売店の対応がおざなりになることもあるだろう。それを避けるために時期を遅らせるという手もあるが、あまり得策ではない。狙っているクルマがよほどマニアックな車種でないかぎり、他者とかぶる可能性は高まる。そうなると良質物件の奪い合いになるのは必至だ。だからこそ販売店を訪れるタイミングは早めがいい。そのためには、購入車種や予算、条件などを明確にするといった準備をしておくことも重要だ。

最短購入の極意1 車種選択

ここからは具体的な最短購入の方法を確認していく。なにはともあれ、まずは車種を選択することになるが、どのような車種が狙い目となるか、時間をかけずに選び出せる車種とはどんなものか、紹介していこう。

走行距離は重要か?

メーターの画像 あまりに走行距離の少ない車両はメンテ不良の不安も残る。年式相応に走った物件なら安心度は高く、迷いは少ない。

指標として購入後のカーライフを考える
 中古車の価値は走行距離が伸びるほど下がる傾向にある。しかし、走行距離が少ないからコンディションがいい、と判断するのは早計だ。一般的なユーザーの年間平均走行距離は8000から1万km程度といわれている。これを目安に初年度登録から年数と走行距離のバランスを考慮して選ぶといいだろう。しかし走行距離や年式は、あくまでも指標のひとつに過ぎない。長く乗ろうと考えているなら低走行(&高年式)、乗り潰すつもりだから安く買いたいなら過走行(&低年式)といったように、購入後、愛車とどう付き合っていくかを踏まえて考えるといいだろう。

狙い目となる車種はどんなクルマか?

販売店側が数多く仕入れるのは軽とコンパクト
 決算期は需要、供給ともに一気に高まるので、他の時期より流通台数が増える。新車の販売が伸びる時期でもあるので、下取り車が大量に出まわることも増加の要因だ。流通台数の増加は買う側に大きなメリットをもたらす。選択肢が増えれば良質な物件を選べる可能性が高まるので、条件に合致する中古車を購入できるようになる。特に需要の多くなる軽自動車やコンパクトカークラスの人気車は、販売店も積極的に仕入れる傾向にあるのでより選びやすくなるだろう。また、モデルチェンジされた車種の先代型や先々代型も狙い目になる。なぜなら、新型が登場したことによって従来モデルが型落ちとなり、そのうえ代替えによって中古車の流通台数が増えることが影響して値落ちが期待できるからだ。

車種決定の際に重視すべき部分は?

ボディカラーの画像 3つのポイントを先に決めて選べば選択を間違えることは少ない。よほどのこだわりがなければ、ボディカラーや装備内容などは後回しにせざるを得ない。

時間がなくても無視してはならない3つのポイント
 最短購入の第一段階から時間をかけてはいられないとはいえ、車種はしっかり方針を決めて選びたい。まずは、カテゴリー選びを間違わないように。たとえば、家族や親戚、友人など多くの人を乗せて出かける機会が多いにもかかわらず、多人数乗車ができるクルマを選ばないのは愚策だし、趣味で活用するクルマなのにそのための荷物が積みきれないなど、目的に対して使えるカテゴリーの車種を選ぶことが大切だ。次に重要なのが、エンジン排気量。これは燃費やパワーといった走行性能に大きく関わってくる部分。経済性を重視するなら小排気量車を選び、走りの気持ち良さや快適さを重視するなら大排気量車を選びたい。最後は、デザイン。実はこれがかなり重要で、必ず自分の好みに合うものを選びたい。この部分を譲ってしまうと、購入後、街で同車を見かけた時に必ず後悔することになる。
1.カテゴリー/2.エンジン排気量/3.デザイン

まずは購入の流れを知ることが最短購入のスタート

見積の画像 車両本体価格だけでなく、最初から諸費用を含めた「支払総額」をチェックしておくことで、余裕を持って車種を選択することが可能となる。

 クルマを手にするまでは踏まねばならないステップがいくつかある。短期決戦の決算期を攻略するためには購入までの流れを事前に把握しておく必要がある。  まず、店舗を訪れる前に予算に応じた車種を選んでおこう。候補を絞り込むときにはクルマをどんな目的で使うのかを明確にするといいだろう。ちなみに予算は、車両価格だけでなく、諸費用(車両価格の15%程度)も含めることをお忘れなく。  候補が決まったら販売店を訪問し、気に入った車両があれば商談、契約となる。納車までの流れは、購入申し込み→ローン審査(必要に応じて)→頭金の支払い→必要書類の用意→登録(軽自動車は届け出)→点検・整備→納車となる。期間は1から2週間程度と考えておこう。

最短購入の極意2 販売店訪問

車種が決定したら、次は販売店を訪問して実車を確認することになる。初めから長居することはないだろうが、時間をあまりかけられない時の物件のチェック方法や、スタッフの見極め方などを解説していこう。

時間をかけない物件のチェック方法とは?

車のチェックの画像 もし確認する物件の試乗が可能なら、あらかじめ同車の走りのポイントなどを調べたうえで店舗を訪問したい。

 欲しいクルマが見つかったら販売店を訪れて実車チェックとなる。このとき注意してほしいのは、雑誌やインターネットで見た物件が売れてしまっていないかを確認すること。仮に売れてしまっていても、同じ車種の物件があるかを事前に確認しておけば無駄足にならなくてすむ。
 車両をチェックするときに、内外装の汚れやキズを気にする人は多い。しかし中古車なので、多少のキズや汚れがあるのはやむを得ないと考えるべきだろう。
 それよりも、稼動部分の状態の確認と把握に注力したほうがいい。車両チェックとは、その状態に対して価格が妥当であるか、あなた自身が納得できるかを判断する材料を得るために行うものなのだ。試乗するときも同様だ。
 欠点を探すことが目的ではなく、コンディションの確認をするという心構えで挑むのが結果的に時短につながる。

スタッフの見極めが時短につながる!

スタッフの画像 クルマは短時間では見極められないが、人間ならある程度の人となりは判断できる。会話内容は先に考えておいてもいい。

 どれだけ事前に情報を詰め込んで行ったとしても、短時間で物件のすべてを見極めることは難しい。そこで、重要となるのが販売店スタッフとの対話となる。クルマに関する知識があるかとか、物件の状態に対して真摯に応えてくれるかといった対話のなかから、その販売店の技術力や信頼度はある程度読み取れる。つまり、この店で買うべきか否かが判断できるというわけだ。
 販売スタッフと良好な関係を築くには、自分自身の態度も重要だ。いくらお客様だとしても、上から目線で高圧的な態度をとるのは厳禁。あくまで対等な立場であることを忘れずに接すること。その結果、いい物件をよりいい条件で探してきてくれることだってあるだろうし、良質物件の情報を優先して紹介してくれたり、スケジュールや支払いの融通がききやすくなるなど、クルマ購入における一助になってくれるはずだ。

可能なら必要書類は先に用意してもいい

役所のイメージ画像 車庫証明については、もし自分が忙しく警察署へ行く時間がないようなら、販売店に頼んだほうが時短になることも。

 この段階で、自分が用意すべき書類を手早く準備しておくことは、間違いなく時短につながる。
 まず、用意したいのは実印と印鑑証明。市区町村役場で“実印登録”を済ませておこう。同時に、実印登録を行ったことの証明となる印鑑証明書も入手しておくといい。ただし、発行から3カ月以上過ぎた証明書は無効となるので、契約より少し前に発行してもらうのがいい。
 車庫証明も自分で用意できる書類のひとつ。販売店でも代行してくれるが、自分で手続きすれば手数料を削減できる。
 こうした書類が事前に準備してあると、販売店に対して「この人は買う気がある」というアピールにもなる。得することはあっても、損することはないだろう。

最短購入の極意3 契約のやりとり

最短購入の極意、最後に紹介するのは、購入物件の決め方や、契約のやりとりの方法、そして納車までの段階だ。前もって知っておくだけで、納車後も困らず、結果的に時短につながるあれこれを紹介していく。

ポイント01 早めの決断が大切だ!

YES・NOのイメージ画像 決断時に悩まないためにも、クリアしたら即決できるような購入条件を前もって決めておくことが重要。

 2台と同じものが存在しない中古車との出会いは、まさに一期一会。「これだ!」と思う物件を見つけたなら迷いは禁物といっていい。しかも決算期は通常の時期よりも購入を検討している人が多くなる。人気車種や良質な物件ほど競争率が上がるので車両のコンディションや適正価格をしっかり吟味したうえで、早めに決断するのがいいだろう。販売店を訪れる人も増え、混雑して忙しくなりがちなので、購入を決めかねている客よりも、スパッと決断してくれる客のほうが販売店としてはありがたいに違いない。お互いに気持ちのいい契約ができれば、オイル交換や納車費用分の値引きといったサービスだって受けられるかもしれない。ただ、それでもある程度はじっくりと考えたうえで決断したいという人もいるだろう。販売店によっては、多少の期間なら物件をキープしてもらえることがあるので確認してみるといいだろう。

ポイント02 高いと感じたら静観せよ!

市場の画像 時間がない時に条件を妥協するのは真っ当なことだが、予算超えの物件を買うのは避けた方が無難である。

 市場での流通台数が多くなる決算期は買いの好機だが、それでも注意すべきポイントはある。たとえば狙っている車種が相場よりも高めの価格になっているなら静観することも考えたほうがいい。事前に決めた予算を超えてしまうようなら無理してまで購入するべきではない。当然だがクルマは買った後も金がかかる。どんなに低燃費でも走るためには燃料が必要だし、良好なコンディションを維持して長く付き合いたいならメンテナンスは必須だ。こうしたランニングコストを考慮せず無理して購入しても、せっかくの愛車で出かけられないとか、最悪の場合は維持できずに手放すなんてことになりかねない。予算をオーバーするならどの程度までが許容範囲かを考えておきたい。そのうえであきらかに予算オーバーしている物件なら、潔く諦めて別の好条件な物件を探したほうが賢明といえるだろう。

ポイント03 納車の日程と車両のチェック!

握手の画像 納車日になったら、もうなにも時短方法はないが、後で泣きをみないためにも最終チェックが重要となる。

 在庫販売の中古車は、新車に比べて納車までの期間が短い。契約や書類の不備がなければ、最短で1週間から10日程度で納車されることになる。新しい愛車に早く乗りたい気持ちはわかるが、あまり急がせるのは得策ではない。なぜなら中古車の場合は車両の点検や整備、クリーニングといった作業をきっちり行っておきたいからだ。納車日は自分の都合ばかりを優先せず、販売店が行う作業日程を考慮して決めるといいだろう。納車の際には、購入前には聞いていなかった不具合や、購入前に確認したときに見当たらなかったキズや凹みはないか確認しつつ、車両が販売店と交わした契約どおりに作業されているかどうかチェックしよう。また、きちんと名義変更がされているかも重要なポイントだ。さらに、保証が付く場合は、無用なトラブルを避けるためにも内容や期間についてもう一度確認しておくといいだろう。

契約の段階から納車後のことも考慮

明細書の画像 時間がなくても納車条件については確認しておくこと。整備費用を後で請求されることなどないよう。

 契約の段階ではその内容の確認が必須となる。契約書面にある特約事項も含めて細かなところまで、後で時間の空いた時などを見つけて目を通しておきたい。基本的には販売スタッフがひとつひとつ説明してくれるが、重要な部分を聞き逃したり、よくわからない内容もあるだろう。それらを「ま、いっか」で済ませず、契約書の内容はできるかぎり把握するように努めることで、無用なトラブルを回避することができる。
 また、商談の際に「消耗品を交換する」とか、「キズを補修する」といった会話があったら、きちんと契約書に明記してもらうことが肝要だ。中古車購入ではクーリングオフは適用されない。キャンセルとなると、余計な時間だけでなく、いろいろ面倒な手続きや費用もかかるので、問題の種はできるだけ解消しておこう。

2020年春の狙い目モデル

短期間で購入する方法を学んだところで、最後にこの決算期に狙い目となるモデルを紹介する。フルモデルチェンジするモデルはなにか、さらにどんなジャンル、どんな条件のモデルが狙い目になるかなどを探っていこう。

 決算期である3月が終わると、翌月は新学期や新生活を始める人も多い4月となる。それもあって、決算期はクルマを購入する人が多く、同時に販売店側もそれに備えるため、決算期は中古車市場の流通台数も多くなってくる。
 では、この季節はどのようなモデルが狙い目となるのだろうか。それは、新社会人や学生などのフレッシュマンが購入を検討しがちな、軽自動車やコンパクトカーである。これらはもともと新車販売台数の多いカテゴリーのため、中古車になっても流通台数がかなり多い。多少、条件を絞り込んでも好みの物件が見つかる可能性は高い。  ただ、軽自動車やコンパクトカーというのは、運転にあまり慣れていないオーナーが乗っていた可能性が高い。そのため、キズやヘコミのチェック、さらにはメンテナンス履歴の確認などを忘れないようにしたい。
 特に、2月のフルモデルチェンジが発表されているフィットとヴィッツには注目が集まる。両車ともモデル寿命も長かったことから、発売と同時に多くのオーナーが新型へ乗り換えすることが予想され、旧型となる現行型が一気に中古車市場へ流れてくると予想される。そして、これらが実際に店頭に並ぶのは早くても3から4月。もちろん早めの段階から本誌やグーネットなどをチェックしておいて、条件に合った好物件が市場に出てくるのを待ったり、前もって販売店に条件を告げて、オークションなどから入庫するようお願いするのも得策である。
 また、同じく2月のモデルチェンジをアナウンスされているのが、アコードだ。北米ではモデルチェンジ済みで、東京モーターショーでも新型が出展されていた。新車人気はあまりふるわず、それほど台数は多くならないと思われるが、スタイリッシュなスポーツセダンやハイブリッドサルーンが欲しい人は狙い目だ。
 軽自動車では、デイズルークスとeKスペースに注目が集まる。どちらもスーパーハイトワゴンのなかでも高い実用性を誇るが、新型は3月登場という噂だ。現行型の中古車を狙うのであれば、それ以降の中古車市場をチェックしておきたい。

[ホンダ]フィット(現行型)

[ホンダ]フィット(現行型)の画像
グラフの画像

センタータンクレイアウトによる広い室内空間や多彩なシートアレンジを武器に、ベストセラーにも輝いた実力派コンパクト。ハイブリッドモデルやスポーティなRSなど多彩なモデルバリエーションから選べる。
中古車中心価格帯 40万から200万円 ※ハイブリッドを除く。

[トヨタ]ヴィッツ(現行型)

[トヨタ]ヴィッツ(現行型)の画像
グラフの画像

初代型が日本にコンパクトカーブームをもたらした老舗的なモデル。アクアの登場により、販売は少し落ち着いた感もあったが、それでも、使い勝手の良さやしなやかな走りを武器に人気車として君臨した。
中古車中心価格帯 30万から140万円

[ホンダ]アコード(現行型)

[ホンダ]アコード(現行型)の画像

独自のハイブリッドシステムを搭載した上級サルーンで、衝突軽減ブレーキをはじめとしたさまざまな先進装備も採用されている。
中古車中心価格帯 120万から290万円

[日産]デイズルークス(現行型)

[日産]デイズルークス(現行型)の画像

三菱との共同開発によって誕生した「デイズ」の室内をさらに広くしたスーパーハイトワゴン。「ハイウェイスター」も設定される。
中古車中心価格帯 50万から160万円
※「現行型」表記は2020年1月現在のもの。

まとめ

アイサイトのイメージ画像 スタッフとある程度打ち解けた後に、こちらの意図を伝えれば、きっと力になってくれるはずだ。

無理は失敗につながるということを忘れずに!
 中古車は同じものが他に一つとして存在しないものだけに、誰もがより良い条件の物件を見つけたいと願う。そして、そのためには当然、時期的なものも関わってくるため、この決算期の購入を考える。そこで今回は、あと1カ月しかない少ない期間で購入を成功させるための最短購入方法について紹介してきた。たしかに決算期の購入にはメリットもあるのだが、そのメリットを得るために、決断を早まり、後で後悔するようなクルマを買ってしまっては元も子もない。理想は誰よりも早くいい物件を探し出して、買ってしまいたいところだが、他の時期の購入と同様、物件選びの際も、販売店を訪れる際も、そして契約の段階でも、事前に綿密な戦略を立てて、無理なく焦らずに購入を実践してほしい。

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February 09, 2020 at 01:09PM
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