Search

マイナンバーカード 新機能追加で健康保険証に 事前登録必要、利用は導入施設のみ - 東京新聞

 身分証明書として使えるマイナンバーカードに来年三月から、健康保険証などの新しい機能が順次加わる。医療機関の窓口でカードを機器にかざすだけで保険資格の確認が完了。自分が飲んでいる薬などの情報を医師と共有することもできる。利用のメリットや注意点を押さえ、上手に活用したい。 (河郷丈史)

 医療機関や薬局を利用する際は原則、保険証を提示しなければならない。保険診療を受ける資格の有無を確認するためだ。国は来年三月から、この確認をマイナンバーカードを使い、オンラインでできるシステムを新たに導入。医療機関などの窓口に「顔認証付きカードリーダー」を設置し、患者のカードを読み取るとともに顔写真を撮影して自動的に本人確認もできるようにする。患者自身が機器を扱うため、スタッフにカードを預けることはない。

 さらに、患者の同意を得た上で、本人の特定健診の結果や、過去に処方された薬のデータなどを医師らが医療機関の端末で閲覧できるようになる。名古屋市の社会保険労務士、木村省吾さん(54)は「旅行先で急に医療機関にかかったり、お薬手帳が手元になかったりしたとき、薬の情報などを医師に伝えられる」と利点を挙げる。

 厚生労働省によると、特定健診結果は来年三月から、薬のデータは同十月から閲覧できるようになる。ただ、薬のデータは反映されるまでに時間差があり、直近の情報が確認できない可能性もある。こうした情報は、国のマイナンバー総合サイト「マイナポータル」で自分で確認できる。医療費の領収書がなくても、国税庁のオンラインサービス「e−Tax(イータックス)」と連携して確定申告することも可能だ。

 木村さんによると、転職や引っ越しをした場合、新しい保険証が届くまでに時間がかかる。その間に医療機関を受診すると全額を立て替えた上で後日、保険者に差額を請求しなければならない。マイナンバーカードなら保険証がなくても資格確認ができるため、こうした手続きは不要だ。

 ただ、注意点も多い。カードリーダーを導入するかどうかは、各医療機関・薬局が任意で決める。国の目標では、スタートする来年三月の導入率は六割。未導入の施設では今までどおり保険証を持参しないといけない。カードを保険証代わりに使うために、事前にマイナポータルなどで登録手続きをすることも必要だ。医療関係者からは「施設によってカードを使えなかったり、機器を使いこなせない患者の対応に追われたりと、混乱を招く恐れがある」と懸念する声が上がる。

 木村さんは「少なくともスタートの段階では目玉となるようなメリットがあまりない」と指摘。「薬のデータの閲覧など、マイナンバーカードによるプラスアルファの部分にメリットを感じるなら使うといい。逆に保険証やお薬手帳など、従来の仕組みで問題ないと思うなら無理して使う必要はない」と話す。

<マイナンバーカード> 国内に住む全ての人に割り振られた12桁の個人番号や氏名、住所などが記載された顔写真付きのカード。市区町村に申請すれば無料で発行される。裏面のICチップに電子証明書を搭載し、身分証明書のほか、コンビニでの証明書発行、オンラインでの確定申告などに利用できる。10月1日現在の交付枚数は2611万枚、交付率は20・5%。

関連キーワード

Let's block ads! (Why?)



"健康" - Google ニュース
November 12, 2020 at 05:13AM
https://ift.tt/3pjYHwL

マイナンバーカード 新機能追加で健康保険証に 事前登録必要、利用は導入施設のみ - 東京新聞
"健康" - Google ニュース
https://ift.tt/2KsOhIe
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

Bagikan Berita Ini

0 Response to "マイナンバーカード 新機能追加で健康保険証に 事前登録必要、利用は導入施設のみ - 東京新聞"

Post a Comment

Powered by Blogger.