NY連銀、国債購入1日40億ドルに 長期金利上昇でも減額 - 日本経済新聞

【ニューヨーク=後藤達也】ニューヨーク連邦準備銀行は5日、8～12日の米国債の購入額を1日あたり40億ドル（約4400億円）程度とし、前週より減らす方針を公表した。6月に入り米長期金利は上昇しているが、景気回復期待や株高が背景のため、購入を増やすことで金利を押さえつけることは見送った。

ニューヨーク連銀は米連邦準備理事会（FRB）の金融政策の方針に沿って、金融調節を実施している。8～12日は1日あたりの国債購入額を前週より5億ドル少ない40億ドル程度とする。3月には1日750億ドル程度買ったが、金利が落ち着いてきたことに伴い、徐々に減らしてきた。40億ドルは3月に量的緩和を再開して以降、最少となる。

米10年物国債利回りは5日、一時0.95%と約2カ月半ぶりの水準に上昇した。米景気の回復期待や株高で、安全資産である国債を売る動きが強まり、金利が上昇した。FRBが3月に国債購入を再開したのは金利の乱高下が経済や金融システムに悪影響を与える恐れがあったためだ。今回のような景気回復期待を背景とした金利上昇はある程度容認する姿勢を示したものとみられる。

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